お客様からよくこんな質問をいただきます。
- 畳表の違いがわからない
- 複数の畳屋さんから見積を取ったけど、迷っています。
- 金額は、ほぼ近いのですが畳の質が、よくわかりません
- これって、どうなのかしら?
畳替えの時に、一番気をつけなければいけないのは、材料選びです。特に畳表の材質は、種類が豊富にありますのでよく確認してください。意外と皆さん、業者さん任せが多いようですね。
とは言ってもお客様に知識が備わってなければ指定するのは、たいへん難しいですね。
これは、無理な話です。
そこで、今回は……
1:材質の見極め方をお話したいと思います。まず、以下の事をご確認下さい。
- 畳表に使用されている『い草の生産地』
- 畳表を織り上げた場所、地域、国
- 畳表の規格
2:五八間 又は、本間(ホンケン)のどちらであるか確認してください。
江戸間(えどま)・五八間(ごはちま)・関東間(かんとうま)
- 880mm x 1,760 mm
- (2尺9寸 x 5尺8寸)
- 関東、東北、北海道、東日本の大部分
本間間(ほんけんま)
- 955mm x 1,910 mm
- 3尺1寸5分 x 6尺3寸)
- 京都、関西地方、中国、九州地方
中京間(ちゅうきょうま)・三六間(さぶろくま)
- 910mm x 1,820 mm
- (3尺 x 6尺)
- 愛知、岐阜、三重、福島、山形、岩手、北陸地方の一部、奄美大島
全国的な標準規格
- 団地間(だんちま)公団サイズ(こうだん)五六間(ごろくま)
- 850mm x 1,700 mm (2尺8寸 x 5尺6寸)
- 公団住宅、アパートマンション
- 六二間(ろくにま)
- 940mm x 1,880 mm(3尺1寸 x 6尺2寸)
- 九州地方の一部
- 六一間(ろくいちま)
- 925mm x 1,850 mm(3尺5分 x 6尺1寸)
- 近畿、中国地方の一部
3:畳表に使われている、縦糸の本数と種類
普及品 | 綿糸 |
上級品 | 綿糸2本芯 |
上級品・高級品 | 麻糸 |
最高級品 | 麻糸+綿糸の2本芯 |
最高級品 | 麻糸+麻糸の2本芯 |
4:畳表の一畳あたりの重量(目方)がいくらあるか
これは、畳店でも秤に載せればわかりますので確認してみましょう
5:畳表に織り込まれている『い草』の本数
これは実際に畳店で数える事はできませんので、仕入先、メ-カーの情報を公開しております。
6:畳表に織り込まれている『い草』の耳毛の長さ
7:畳表の商品名
畳表には、商品名のある産地ブランドと生産者ブランドなどがあります。
8:日本農林規格の認定商品の場合は、等級を確認
認定品には、商品に認定証が貼り付けてあります。こちらも、合わせて確認することが大事です。
1〜8までの情報が全部そろって価格の比較が出来ると言う訳です。また、熊本産の場合は、産地の取り組みとして生産者情報をタグに載せて畳表に織り込んでいます。バーコードが印刷してありますので、携帯やパソコンで情報を見ることができます。
熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会
畳のちから
http://www.ta-mi.com/tataminochikara/index.html
特に畳表の目方(重量)、縦糸の種類、生産地は必ずご確認ください。私たち業者間も、これらの詳報を基に仕入れや取引を行っています。畳表は、市場ものですので厳密には、時価で価格が決まります。したがって、商品スペックが、たいへん重要となるわけです。